いつも違う恋人。


おねえさんとふたりで21時からのシフト。

めずらしく店長がいた。

会うのはおそらく1ヶ月以上ぶり。

床の光沢度が65ポイントでしたよ、と言われる。

そう言われてもさっぱり。

それは点数として高いんですか低いんですか? と聞いてみる。

いやあ高いですよ、と笑顔で店長。

この子はほんとに汗びっしょりになって床磨いてるからねえ。

とお姉さんが言ってくれるがおねえさんは夜勤の時には帰ってるからあたしが床磨いているところを見たことはないはず。

おねえさんの嘘つき。

なんとか店長にポリッシャーのパッドをあたらしい物に変えてもらう約束を取り付ける。



あの人はめずらしくこの時間に来る。足を出して恋人?らしき人と来る。

いつも違う恋人と来るわねあのひと、とおねえさんが小声であたしに言った。