これまで最大の失態。

おかあさんがコードレスの子機を持って部屋に来た。

いきなり起こされて瞬時にああやばいと思う。

子機から先輩の声がする。

もう一時過ぎてるんですけど。

すみませんすぐ行きますといいながらあたしは服を着替え自転車に乗り自転車を漕ぎながらどうして目覚ましが鳴らなかったんだろ？　と寝ぼけた頭で考える。

寝ぼけたまま店に着き出勤登録。

十六分遅刻。

制服着てすぐに現金実査にはいる。

先輩から、やっといたからいいよ、と言われる。

他にも二言三言、小口を叩かれる。

当然だと思いながら不機嫌な先輩ともうひとりの人に頭を下げ送り出す。

ひとりになり仕事をしながら携帯電話を見る。

店の番号から一件、店長から４件着信。

目覚ましのセット間違いらしいがこう言う時に限って携帯を遠くにおいていた自分を呪う。

今日は雑誌はなし、パック飲料の搬入も少なめ。

その分やばいやっちゃったどうしようとすでにもうどうしようもないことを考えなければならず、ずっとブルーになりっぱなし。

動き回る目覚まし時計
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